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便通を改善させるためには、食生活と共に運動は欠かすことができません。食事は腸管の蠕動運動と共に長い(6~7m)腸管をとおり最後はS状結腸及び直腸へと送られてきますが、ここまで来ても蠕動運動だけでは便は排出されません。腸管に刺激を与えて蠕動運動を活発にするとともに、しっかり息んですっきり出す(排便力とも言います)には腹部のインナーマッスルを鍛える必要があります。具体的には腸腰筋と呼ばれる筋肉を中心に腰の周囲の筋肉を鍛えることにより息むことなくスムーズに便が出るようになります。高齢者やフレイルがある方はこれらの筋肉が衰えていますが、かといってハードな筋肉トレーニングをしなければならないというわけではありません。いそだ病院では多職種排便ケアチーム「フローラ」のメンバーが中心になって高齢者向けで簡単にできることをコンセプトに座位と仰臥位で行う排便体操を以下に考案し外来患者を中心に指導実践しています。また当院が行っているデイサービスにおいて音楽と共に実践しており好評を得ています。より多くの方々が便秘体操を行い便秘が改善され腸内環境が整うことを願います。